食材を乗せてオーブンで焼くだけ、超簡単なIKEAの技ありクッキングペーパーレシピ
- Company: IKEA
- Agency: Leo Burnett, Tront
- Country: Canada
レシピサイトやレシピアプリが充実し、
料理をつくるには情報が必要十分以上な昨今ですが、
カナダのIKEAがとても秀逸なレシピ…でもある、
画期的なクッキングペーパーを開発したのでご紹介したいと思います。
その名も…
COCK THIS PAGE
(ページを料理しよう)
クッキングペーパーなんだけれどもレシピでもある。
そんな一見よくわからないCOOK THIS PAGEなのですが、
一体全体どういうものなのか。順を追って、ご説明しましょう。
クッキングペーパーに、食用インクでレシピが書かれています。
実は、このイラストがポイントです。
紙に書かれたイラストの上に、食材をこうやって乗せていくんです。
ただ置いていくだけで、それぞれが適切な量になっている、
というのが素晴らしいですよね。
(いちいち小さじとか計測しなくてすむ、というのはとても便利)
すると、こんな感じになります。
あとは、ぐるっと巻いてオーブンで焼くだけ。
すると、こんな感じであっという間に料理が完成!
カナダのIKEAで行われたキッチンイベントの期間中に
この商品を販売してみたところ、案の定飛ぶように売れたとのこと。
文字と写真、映像でHOW TOを説明するレシピはありましたが、
直感的に料理を促してくれるCOCK THIS PAGE。
ぜひ日本でも販売して欲しいですね。
信号に捕まったら即アウト!adidasが行った前代未聞のシティランイベント
- Company: adidas
- Agency: TBWA\HAKUHODO
- Country: Japan
都会の真ん中で行うランニングにとって、最大の敵は”信号”。
走っては止まって、走っては止まって。
その繰り返し運動だけで、体力を無駄に消耗してしまうと言われています。
adidasはシティランニングにフォーカスしたショップである
「アディダス ブランドコアストア 原宿」をオープンするにあたり、
そんな都会のランニングをより快適なものにするために
ある画期的なイベントを開催しました。
その名も…
GREEN LIGHT RUN TOKYO
です。
都内にある15,000基以上の信号の目をかいくぐって、
一度も止まらずに42.195kmを走破することがこのイベントの目的です。
しかし、一体どうやってそんなことを可能にしているのでしょうか。
ルート検索やナビゲーションなどのサービスを提供する
ナビタイム・ジャパン協力のもと、100基以上の信号や走行ルート、
安全性などを徹底的に検証してコースが作られているようです。
このランニングのルールは至ってシンプル。
信号に捕まること無く、ゴールまで無事たどり着けるか?ただそれだけです。
無事ゴールしたランナーは、
そのまま原宿のショップの記念すべき最初のお客さんとして迎えられたようです。
信号が変わらないようにペースをいかに維持できるか。
いつもとは違った緊張感で走れる、新感覚のランニングイベント
「GREEN LIGHT RUN TOKYO」。
ビッグデータを駆使して
エンターテイメント性のあるものに昇華している点はもちろん、
単純に走るだけだとなかなかしんどくなりがちなランニングを、
ゲーム感覚で楽しく取り組めるものにしている点も素晴らしいと思いました。
この作品、既にカンヌにおいてショートリストを連発していますが、
都会のランニングにおける社会課題(信号の多さ)に
企画の根っこがつながっているところも、
アワードレースにおいて有効に作用するのではないでしょうか。
東京だけではなくて、様々な国や地域に展開されていくようです。
横展開可能なフォーマットなだけに、更なる広がりを期待したいですね。
「商品は最大の広告」を体現する、ファンタのまるで絞り立て果汁のようなスクイズボトル
- Company: Coca-Cola
- Agency: DrinkWorks
- Country: United Kingdom
広告で、どれだけフレッシュな果物を使っているとか喧伝しても、
この情報飽和な時代において、その声はかき消されてしまいます。
いかに商品の魅力を広く、そして深く伝えるかが広告ですが、
その究極系は、商品そのものが広告としてワークすることではないでしょうか。
ロンドンのコカ・コーラが、ファンタのニューボトルをデザインしたのですが、
まさに「百聞は一見に如かず」なアイデア。
そのボトルを見ただけで、商品の魅力が伝わってくるものになっています。
完全にねじ曲がっております。
ロンドンのエージェンシーDrinkWorksが開発したこのボトルは、
約5年の月日が必要だったそうです。
「ドリンクボトルの開発プロセスは、非常に非常に制限的なんだ。」
と、Gregory Bentleyさんは語ります。
開発の工程では、若者たちのインサイトを探ろうと
数人が部屋に集められて、スケッチブックやオレンジなど用意されたようです。
若者たちのインサイトをベースに開発されたこのボトルは、
様々な困難を乗り越えて、今ではイギリス以外にも
イタリア、ポーランド、セルビア、フィンランドなどで販売されているようです。
日本にも上陸する日がやってくるのかもしれませんね。
商品(パッケージ)は最大の広告、を体現するすばらしい事例のご紹介でした。
カナダの雑草駆除剤ブランドによる、チャンネル横断で伝播する”雑草のようなCM”が斬新
- Company: Weed B Gone (Scotts)
- Agency: Rethink, Tront
- Country: Canada
カナダの雑草駆除剤「Weed B Gone」がオンエアした、
まるで雑草のように生命力溢れるCMが話題です。
そのCMの主人公は、口やかましい雑草Pricky。
とにかくうるさく画面に映っただけでも目障りな、この雑草。
CMの中で、彼はこう捨て台詞を残します。
「あなたのテレビ中に、俺は拡散するぜ〜」
ん…?
それは一体どういう意味でしょう?
単なる大言壮語なのか。
CMの終わり際に、Prickは続いてこう述べました。
「フードチャンネルの"Channel56"にも俺たちがいるぜ。」
なんと、
チャンネルをまたいで、この目障りな雑草が拡散していくという
奇想天外なフレームなのでした。
この雑草の指示に従って、チャンネルを遷移していくと
どんどん画面いっぱいにPrickが広がっていきます。
最終的には、駆除剤を使って雑草たちが撲滅されるというオチ。
視聴者に、Prickの指示に従っていくつかのチャンネルを遷移させながら
雑草の厄介な繁殖力を表現した、この奇想天外なCM。
寸分違わぬメディアプランが無ければ成り立つことの無い、
非常に秀逸なクリエイティブ・メディアプランニングだと感じました。
ちなみにメディアエージェンシーは、MediaEdge Canadaだそうです。
(日本では、他局に塩を送るじゃないですが視聴率を逃がすことになるので、
実現が難しいアイデアではあるでしょうね…)
ドライブスルーがやってくる!? ブラジルのマクドナルドが、”動くドライブスルーカー”を開発
- Company: McDonald's
- Agency: DPZ&T
- Country: Brazil
マクドナルドのドライブスルーとえば、
車から出ずに注文し受け取ることができるとても便利なサービスですが、
このたびブラジルのマクドナルドが、更に便利なサービスを始めたようです。
その名も…
「Drive-Thruck McDonald's」です。
(ドライブするマクドナルドトラック)
一見、普通のドライブスルーに見えるかもしれませんが…
思いっきり、道路の真ん中を走っております!
めちゃくちゃシェアラブルですよね。
思わず写真に撮りたくなる、異様な光景です。
見せかけではなく、実際に注文もできるみたいです。
「いつもドライブスルーが、あなたの道の上にあることを思い出してほしい」
という理由から、この動くドライブスルーカーは開発されたようです。
5.25のドライブの日に、実施された模様です。
やっていることはすごくシンプルだけど、
夢があって愛らしさのある企画だなぁと関心してしまいました。
マクドナルドほどのメジャーブランドにとって大切な指標となる、
ブランドラブ(ブランド愛)を構築する上で、
とても有効な手だてであると思います。
コカ・コーラに新パッケージが登場!フェスの入場チケット代わりになる、フェスティバルボトル
- Company: Coca-Cola
- Agency: McCann, Bucharest
- Country: Romania
ネームボトル、リボンボトル、アイスボトル…
毎度世界で話題になるコカ・コーラのパッケージ。
この度、ルーマニアから
新しいユニークなボトルが仲間入りしたようです。
その名も…
Festival Botlle
びりびりっと取り外して…
腕に巻けば、あっという間にリストバンドに様変わり。
なんとフェスのチケットになっちゃいます。
このボトルが発売された背景には、
コカ・コーラがルーマニアの10代にとって
縁遠いものになってしまったという課題があります。
1ヶ月のうちにコカ・コーラを飲まない人が、約40%いるそうです。
一方、音楽フェスには10代のほぼ100%が、
「年に1度は参加する」ということが分かりました。
そこで、フェスを接点にコカ・コーラとターゲットとの距離を縮められないか?
と考えられた後に開発されたのが、この”フェスティバルボトル”という訳ですね。
ちなみに、もちろん全員がフェスに参加できる訳ではありません。
アプリで読み込み、当たったボトルだけがチケットの代わりになるようです。
結果、ルーマニアの10代の約75%にリーチできたとのことです。
売り上げも11%UP。(何対比か分かり兼ねますが…)
このボトルも、日本で販売される日が来るのでしょうか。
パッケージそのものがプロモーションツールになっており、
そしてシェアラブルなものになっていると感じました。
次なるパッケージも期待して待ちたいと思います。
朝が弱い人必見!早起きの漁師たちによる、斜め上過ぎるモーニングコールサービスが登場
- Company: Fisherman Japan
- Agency: Dentsu, Tokyo
- Country: Japan
「漁業の担い手不足」という社会課題に対して
様々な活動を行っているFisherman Japanが、
斜め上過ぎるサービスを始めたことが話題になっています。
その名も…
FISHERMAN CALL
文字通り、前代未聞の漁師によるモーニングコールサービスです。
漁師と言えば、”朝に強い”の代表格ですよね。
とある漁師のスケジュールを覗いて見ると…
なんと2時には起床しているようです。
6時には海での仕事を終えて帰港するということからも、
漁師がとんでもなく朝に強いことが分かります。
複数人の漁師からタイプを選べばOK。
あとは抽選式になっているみたいです。
当選した人には、こんな感じで電話がかかってくるみたいです。
この一枚絵を見ただけでとってもシュールですね。笑
もちろんこの企画のゴールは、ただの賑やかしではありません。
漁師との接点をもうけることで、漁業の魅力に気づいてほしい
という切なる願いが込められているようです。
少しだけ残念なのは、これが期間限定サービスだということ。
これが少なからずビジネスになって、
漁師が少しでもコールサービスという副業で稼げるようになれば、
継続的にやれるようになったりするものなのかなと。
(現実は、なかなか難しいのだとは理解しつつ…)
しかし、「漁師×モーニングコール」という意外すぎる
組み合わせの持つ破壊力は凄まじいものがありますね。
世の反応を見ても、このアイデアが
素晴らしい着眼点を持ったものであることは間違いありません。
Fisherman Japanの次なる一手も、期待して待ちたいと思います。
[公式サイト]