IDEAFUL -ad from the world-

上海在住の広告クリエイターが、嫉妬に値する世界の広告やアイデアを長らく紹介し続けています。(2012年〜)

突如現れた”超人気レストラン”の正体は?ベイルに包まれたドッキリプロモーション

  • Company: Lidl
  • Agency: Ingo
  • Country: Sweden

 

スウェーデンのストックホルムに、

突如現れた3週間限定のレストラン「DILL」。

わずか数週間の工事によって、

即席でつくられたお店のようです。

 

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その店を取り仕切るのは、

イギリスからやってきた2つ星レストランの名シェフ、

マイケル・ウィグナムさん。

 

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 僅か78$で食べられる素晴らしいディナーに

舌鼓を打つべく、連日予約が殺到。

ソーシャルメディアでも多いに盛り上がったようです。

 

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ディナーコースの一部をご紹介。

 さすがにどれも美味しそうです。

 

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でも、このお店。

一体誰が何のために作ったのでしょうか?

 

と、ここで種明かし。

「DILL」というスペルを入れ替えると・・・

 

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なんと・・・

「Lidl」になりました!

そう、このお店。実は激安で有名な

スーパーマーケットチェーン「Lidl」が作ったものなのでした。

 

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Good food doesn't have to cost more.

良い料理をつくるために、必ずしも

これ以上コストをかける必要はありません。

 

Lidlの食べ物はただ安いだけでなく品質も高い、

そしてそこで買った物だけでも十分に素晴らしい料理が楽しめる、

というメッセージを伝えるためのプロモーションだったのでした。

 

広告の仕事をしていると、ついつい

この商品は素晴らしいということを

メディアという媒介を介して表現で伝えること(すなわち”広告”)に

終始してしまいがちですが、このように

常識を覆してしまうような強いプロモーションというのは、

「メッセージを伝えるのではなく、感じて頂く」

フィジカルに響くコミュニケーションが多い様な気がしています。