天気や出来事に応じて変化する、NETFLIXのリアルタイム型デジタルサイネージ
- Company: NETFLIX
- Agency: Ogilvy & Mather, Paris
- Country: France
最近、リアルタイム系ADの事例をよく取り上げていますが、
今度はフランスより、デジタルサイネージを生かした、
NETFLIXの好事例をご紹介します。
そもそもNETFLIX自体、あまり日本には
なじみの無いサービスですが、いわゆる動画配信サービスで、
TSUTAYA DISCASやHuluに感覚は近いものだとお考えください。
そんなNETFLIXがフランスでのローンチをするにあたり、
展開されたのが、今回ご紹介する”リアルタイム型デジタルサイネージ”です。
ちなみに、こんな感じのものを100カ所程度で展開したようです。
これだけ見ると、「ただのデジタルサイネージじゃないの?」と
言いたくなると思いますが、裏側が実は面白いことになっています。
まず、このサイネージは、
実は100種類ものパターンが内蔵されています。
上記の通り、ループするGifアニメ形式になっているので、
容量を押さえることで、それだけのパターンを
作り出すことができたと考えられます。
さらには、動画配信サービスという
コンテンツホルダーのアドバンテージを生かして、
世界中の有名コンテンツ動画を自由に使えるということも、
これだけの数を取り揃えられた理由と言えるでしょう。
そんな豊富な動画データを生かすべく、
NETFLIXは「リアルタイムに起きた出来事や事象にあわせて、
掲出する内容を変化させる」ということにチャレンジしました。
例えば、ある国際スポーツ大会でフランスが負けたときは・・・
ある有名映画より、ガッカリした俳優の映像にチェンジ。
まるで国民の感情を表したかのような、そんな表現にすら見えてきます。
また、外が大雨のときには・・・
あの映画「300」の有名シーンより、
俳優が雨風に吹かれている映像にチェンジ するという仕組みになっていました。
おおよそ、約2時間で全てのサイネージ の映像が
切り替わるような仕掛けになっているようです。
予定調和な広告よりも、
こうしたリアルタイム性が加わることによって、
人々の注目度は高まると思います、
何より共感を呼び易くなる点において、
有効なのではないかなと個人的には感じていたりします。
多様化するリアルタイム広告。
この流れは、しばらく続きそうですね。