カンヌ2015まとめ①〜個人的回顧録〜
今年もカンヌの季節がやってきました。
個人的には、毎年悔しい思いをするこの時期なのですが、
日々タイムラインにあがって来るカンヌ情報に触れるたびに、
改めてカンヌが持つ広告界への影響力の大きさを感じる次第です。
さて、今回は当ブログ初の試みですが、
カンヌのグランプリ作品を中心に、
個人的に気になったものをバーッと取り上げちゃおうと思います。
雑で恐縮ですが、カンヌ作品を一覧で眺めたい人は必見!
今回はその第1弾です。ぜひご覧ください。
●Promo&Activation
-Grand Prix
Volvo UK / Lifepaint
毎年19,000件程度の自転車を巻き込んだ交通事故があるというイギリス。
そこで、ボルボが開発したのが「Lifepaint」と呼ばれる、光を反射するスプレーです。
想像以上の反響で、世界展開も視野に入れているとのこと。
もはや広告ではありません。完全にプロダクトを開発したという事例です。
●Mobile
-Grand Prix
Google / Cardboard
段ボールで出来た折りたたみ式のVR体験セット。
iPhoneなどのスマホを挟む込むと、まるでヘッドマウントディスプレイに。
もはや広告でもなんでもなく、”発明”ですよね。これ。
お手軽さも相まって、デベロッパーに好まれ、
600以上の専用アプリも開発されたようです。
●Direct
-Grand Prix
VOLVO / INTERCEPTION
全米が注目するスーパーボウル。
ここにSPOTを投下すると注目度は抜群ですが、その分、
超高額なメディアフィーを払わねばならないのは周知の事実です。
大会のオフィシャルスポンサーでもないVOLVOが行った施策は、
実にユニークなものでした。事前のCMの中で、VOLVOは
「新型のXC60をあげたいのは誰ですか?」と問いかけます。
このキャンペーンの応募方法は、スーパーボウルで流される競合他社の
CMのタイミングに、ハッシュタグ「#VOLVOCONTEST」をつけてTweetすること。
その中から、当選した人には本当に車が送られるという企画になっていました。
他社のCMを、まさにInterception(横取り)してしまう、
エポックメーキングなキャンペーンになっていたというわけです。
これでどの程度の参加があったかは定かではないのですが、
いかにもアメリカらしい、ユニークな仕事ですよね。
-Gold
MARC DORCEL / Hands Off
この作品はゴールドなのですが、
ヨーロッパで人気のポルノビデオサイト「MARC DORCEL」が行った
無料キャンペーンがあまりに秀逸だったので、ご紹介します。
「Hands Off(手を触れるな)」というキャンペーン名どおり、
無料で見せるけど、手は使わないでね、という何とも下世話なアイデア。
映像を見るには、両手を使って指定されたアルファベットを押し続けないといけません。
つまり、完全に手が離せないので、肝心なコトもできないという訳です。
なんともアホらしいのですが、アホな男の習性を熟知した、
玄人の仕事と言えるでしょう。
※ビデオは、周りに注意して視聴環境を整えてからご覧ください。