IDEAFUL -ad from the world-

上海在住の広告クリエイターが、嫉妬に値する世界の広告やアイデアを長らく紹介し続けています。(2012年〜)

インドの大人たちが「勉強したくなった」、社会問題を解決する秀逸なアイデア

  • Company: Door Step School
  • Agency: Leo Burnet, Mumbai
  • Country: India

 

 

インドでは約40%の人たちが、

まだ”識字できない”という社会問題を抱えているそうです。

その結果、就職率やそれに起因する饑餓、

女性がなかなか社会進出ができないなどの

諸問題が生まれてしまっています。

 

そこで立ち上がったのがDoos Step School という現地のNGO団体と、

世界的エージェンシーの一つである、Leo Burnet, Munbai。

 

Doos Step School は、文字通り言葉を教える学校を無料開放しているのですが、

熱意の無い大人達を、その学校に巻き込むのはとても大変なことでした。

「どうやったらもっと前向きに学校に来てくれるのか?」

そんなことを考えたこの団体は、ある一つのカルチャーに着目します。

 

”拇印”です。

f:id:onaken:20121210172957p:plain

 

そう、識字率の低いインドでは、本人を証明するために

拇印を使うケースが少なくないのです。

字の読めない大人達は、拇印こそが”唯一書ける文字”なのです。

 

そこで考えたのが、「拇印で書ける文字テンプレート」を配布することでした。

 

デザインはこんな感じ。

f:id:onaken:20121210172239p:plain

 

f:id:onaken:20121210172247p:plain

 

自分の名前を順番に、テンプレートツールを使って押すだけ。

これなら誰でも気軽に、そして楽しく文字が書けちゃいそうですよね。

 

f:id:onaken:20121210172329p:plain

 

結果、約6倍の人たちが学校に来てくれるようになったそうです。

とってもシンプルなアイデアですが、

社会背景をうまく捉えながら、気持ちのデザインを行った好事例だと

言えるのではないでしょうか?

 

社会はまだまだアイデアを望んでいるということがわかり、

私個人的には凄く明るい気持ちになりました。

これからのエージェンシーは、やはり我々の商品である

”アイデアの質”で勝負していかなければならないと強く思いました。

 

I'll introduce nice idea which solved social problem in India.

India has a big problem that 40% of all population

can't read and write character. (Illiteracy)

Doos Step School is NGO group to solve that problem.

But they have problem, every adults don't have enthusiasm to learn character.

That's why eveyone dones't want to go to school.

The NGO make special tool to write own name.

(Please refer video and images, top of this article)

As a result, students of school become 6times as much as before of execution.