設置期間は、なんと12年!スウェーデンの木材保護塗料メーカーによる実証実験型広告
- Company: Sioo:x
- Agency: Stendahls
- Country: Sweden
スウェーデンは、毎度広告の枠に収まらない
素敵なソリューション事例が多い国ですが、気になる情報が入ってきました。
クライアントの名は「Sioo:x」。地元の木材保護塗料ブランドのようです。
木材そのものの劣化を防ぎ、且つ印字した文字の色落ちをさせない
その確かな品質価値を伝えるために実証実験型の広告を設置しました。
その名も…
「This is the world's most boring billboard」
(世界で最もつまらない屋外広告)
です。
木でできた至ってシンプルな看板ですが、
これの一体、何がどうつまらないのでしょう?
この看板が設置されたのは、
「マルメ」というスウェーデンの最南端に位置する、
雨量が多く湿度の高い街です。
ショッピングセンターの前に設置されたこのビルボードは、
なんと12年もの間、置かれたままにされるそうです。
しかも、このビルボードに使われている木材は、
CEOのベランダから持ってきたもののようです。
なんて身を呈した実証実験なのでしょうか。
「変わらない」ことを義務づけられたこの屋外看板は、
12年先もきっと同じ姿のまま存在し続けることでしょう。
「世界で最もつまらない屋外広告」は、
「つまらない」存在であり続けることが、
「最高」の商品PRにつながる実証実験型広告なのでした。
下手な広告をやるよりも信憑性に足る、素晴らしい取り組みだと思いました。
「どんなCMにする?」から考える、日本の広告業界でも、
課題解決をファーストに、このようなユニークな広告を実現していきたいものです。