合計9,400京通りもある、アブソルートのパッケージデザイン
「最大の広告は商品である。」というコトバを
聞いたことがありますが、 この事例はまさに
その典型とも言えるかもしれません。
スウェーデンのAbsolutは、
自社のウォッカで、なんと「9,400京通り」のパッケージをつくりました。
億、兆、京ですから、もうそれはとてもつもない数です。
仮に、地球上のすべての人に配っても
一人当たり130億本ももらえる、という計算になります。
クオリティがまたとにかく素晴らしいです。
スプレーで色づけされたようなカラフルなパッケージは、
お店でも目を引くことでしょう。
ちなみにそれだけの数のパッケージをどうやって開発したのか?
というのが一番気になるところですが、
ボトルの生産ラインそのものを見直し、
35色の塗料と51パターンの図形によって、
これだけの組み合わせをつくることに成功したようです。
この新しい生産ラインから、400万本を生産したようなのですが、
2012年の9月~12月の約3ヶ月で、すべて完売に。
世界80の市場で売れたようです。
また、世界的報道機関でもあるCNNに取り上げられるなど、
PR的効果も高かったようです。
「究極の限定版」を掲げ、気が狂うほどの
パッケージ数を実現させた、その努力に乾杯ですね。
なお、このクリエイティブを成し遂げたのは、
ストックホルムにあるFamily Businessのジョン・ラガークヴィスト氏。
「究極のExecutionはProductにある」と語ります。
「これがパッケージデザインの生きる道」、とも。
ブランドの永遠の課題である「Product as a hero」を実現した、
この素晴らしい仕事には、世界的広告賞である
ClioやOne Showからトロフィが授与されたようです。
結果に納得できる、アイデアの光る
素晴らしいプロダクトデザイン事例のご紹介でした。