IDEAFUL -ad from the world-

上海在住の広告クリエイターが、嫉妬に値する世界の広告やアイデアを長らく紹介し続けています。(2012年〜)

飛んでいる飛行機に連動して表示内容が変わる、英航空会社の”レスポンス型”デジタルサイネージ

 

デジタルサイネージを使った広告自体は

もはや珍しくもなんともないのですが、

「リアルタイムに表示内容を差し替えられる」という

レスポンス特性を活かした、面白い事例をご紹介します。

 

イギリスの「ブリティッシュ・エアウェイズ」が、

ロンドン中心部にあるピカデリーサーカスに、

大型のデジタルサイネージ広告を設置しました。

 

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一見、何の変哲も無いただの広告です。

子供が座っている映像、そしてその右肩には

ブリティッシュ・エアウェイズのロゴ。

無駄の無い、とってもシンプルな映像。

 

と、思ったその瞬間。

画面左側からブリティッシュ・エアウェイズの航空機が、

画面右に向かって飛んできました。

 

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それに合わせて子供が立ち上がり、

飛行機に指をさして追いかけます。

 

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「見て。あれがバルセロナから飛んできたBA475だよ。」

というコピーが表示されました。

 

そうです。

このデジタルサイネージ、上空を飛ぶ航空機と連動して、

表示内容を切り替える仕組みになっているのです。

 

飛行機は一機ずつ、きちんとレーダーで

その居場所を正確に把握できるようになっているという

事実を利用し、そのデータベースを

デジタルサイネージと連結させたというわけですね。

 

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そして最後の落としごまがこれです。

 

和訳すると、

「たくさん飛べば、たくさんの目的地へ辿り着ける。」

といった感じでしょうか。

 

いつも何気なく空を飛んでいる飛行機ですが、

このデジタルサイネージを通して、

どこから飛んできた飛行機なのかを知ることができ、

思わず愛着を持ててしまう気がしませんか?

サイネージの可能性を感じさせてくれる、

素晴らしいアイデアだと思いました。