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上海在住の広告クリエイターが、嫉妬に値する世界の広告やアイデアを長らく紹介し続けています。(2012年〜)

パリの無名の美術館が、一躍人気観光地に!?観光客心理を突いた”お土産”スタント

  • Company: The Pompidou Center
  • Agency: Marcel(Publicis)
  • Country: France

 

パリにある”ポンピドゥセンター”を、

ご存知の方はいらっしゃるでしょうか?

 

正直申し上げると筆者も知らなかったのですが、

MoMAやTate Modernをライバルに挙げるほどのアート施設で、

もう40年以上の歴史があるようです。

 

しかし、パリには凱旋門エッフェル塔

ルーブル美術館ノートルダム寺院と、見所がたくさん。

つまるところ、観光客に”選ばれない観光地”と化していました。

 

そこで、フランスのエージェンシーMarcelは、

この施設がパリにおけるポップアイコンとなるために、

とある秘策を提案します。

 

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その名も

「#SouvenirsDeParis」

です。

 

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観光地で定番のキーホルダーやミニチュアを売る露店。

そこにポンピドゥセンターのお土産を作り、

実際にゲリラ的に販売をし始めたのだそうです。

 

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こうやって並べられると、なんだかエッフェル塔凱旋門に並ぶ、

有名観光地なのではないか?と錯覚するから不思議です。

 

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さらに、バイリンガル学芸員のような方を売り子として配置し、

お客さんに施設の魅力をプレゼンすることもしたそうです。

 

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ちなみにお土産の裏側にはQRコードがあり、

施設までの道筋もしっかりガイドしてくれるようです。

コンシューマージャーニーの設計にも抜かりがありませんね。

 

 非常にアナログな手法ではありますが、

観光客インサイトを突いた素晴らしいアイデアだと思いました。

 

あとは、この施策の継続性が大切ではないでしょうか?

数日のみのスタントではなく、

しっかりお土産として定着させることができれば、

それこそ真の課題解決につながるのだと思いました。

 

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