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オリンピック史上初!2028ロス五輪の変化し続けるモーフィングロゴ
- Country: USA
東京2020五輪のロゴは公募という形をとり、
盗作疑惑も指摘されて史上初の選び直しになるなど、
良くも悪くも記憶に残るロゴになりました。
また、同大会はコロナの影響により1年の延期が決まった訳ですが、
早くも2028年に予定されているロサンゼルス五輪のロゴがお披露目となりました。
なんと、五輪史上初となる
変化し続けるモーフィングロゴが採用されました!
LAの"A"の部分が2028年に合わせて
28パターンに変化する仕掛けになっており、
同国のオリンピアンやアーティストなどによって描かれ、
多様性のある考えを持った街、ロサンゼルスを表現しています。
変化するロゴに至った理由を、
大会組織委員会は次のように説明しています。
「街の価値観を反映しているだけではなく、
これはデジタルネーティブのためのロゴであり、
見るたびに常にフレッシュで、人々の繋がりを感じることができる」
このロゴは特定のデザイナー・エージェンシーによって
生まれたものではなく、大小様々なクリエイターやアーティスト、
チームそして企業と組んで開発されたようです。
(その中にはナイキ社も含まれているようです)
まさに制作フローからダイバーシティを体現している訳ですね。
「オリンピックのロゴは、こうあるべき」という既成概念を見事に打ち壊し、
世界的な祭典であることをテコにして、
ダイバーシティのある街づくり、人づくりを行う。
そんなメッセージをこのロゴ一つから感じることができます。
このロゴが、大会をどう彩っていくのか。
2028年のロス大会がとても楽しみになりました。
BBDOが”社員を広告”!リモート疲れの社員を労う、サプライズな取り組み
- Company: BBDO Atlanta
- Agency: BBDO, Atlanta
- Country: USA
先日リモートワークを楽しむための
インターナルコミュニケーションの好例として、
BBDO New Yorkの支社ロゴジェネレーターをご紹介しました。
今回、全世界的にリモートワークが継続される中で、
またもBBDO(Atlanta)から、社員のモチベーションを向上させる
素晴らしいインターナルコミュニケーション事例が生まれました。
ローンサインと呼ばれるこちらのプラカード。
日本ではほぼ見かけませんが、
家の庭などに掲出される、物件を広告する立て看板のことです。
これを使って社員を労う、とは一体どういうことなのか?
その背景を簡単に説明します。
BBDO Atlantaでは、通常であれば社内パーティーを開催したり、
プレゼントを送るのが夏の通例ですが、
今年はほぼ全員がリモートワーク。
会社には誰もおらず、労うことすらできません。
社員同士顔をあわせる機会もないので、
このままで社内の結束力も弱まってしまう。
そう考えた社の上層部たちは、
社員のために何かできることはないか?と頭をひねり、
そこで生まれたのが先ほどのローンサインです。
上層部自ら、アトランタ市内外の社員の家を一軒一軒訪問。
ローンサインと消毒液、Uber Eatsのチケット、
そして地元のパン屋さんのクッキーなどをプレゼントして回りました。
突然家を上司に訪問された社員たちは、驚きながらもこの笑顔です。
久しぶりの再会を戸惑いながらも喜んでいる様子です。
肝心のローンカードにはこう書かれています。
---
BBDO ATL
REALLY LOVES A PERSON WHO LIVES HERE.
BBDOアトランタは、
ここに住む住人を本当に愛しています。
AND WE CAN'T HELP BUT MAKE AN AD ABOUT IT.
私たちは助けることはできませんが、
そんな人への広告なら作ることができます。
---
カードには社員への愛が語られており、
それを庭に設置することで住んでいる本人(社員)の
屋外広告が完成するという訳です。
広告会社らしい、ユーモアに溢れた
インターナルコミュニケーションだと思いませんか?
庭のない家が一般的な日本ではなかなか想像がつきませんが、
まさににターゲットの生活環境を捉えた、立派なキャンペーンだと思いました。
サプライズ訪問をしてもらった社員の方々の
会社へのロイヤリティーもきっと高まったに違いないでしょう。
「今までの広告は無視して!」KFCの勇気溢れる”広告取り下げ”キャンペーン
- Company: KFC
- Agency: Mother, London
- Country: Global
当ブログでも、コロナ禍に生まれた
数々の素晴らしいキャンペーンやアイデアを紹介してきましたが、
今度は今までの広告を否定しかねない、
KFCの勇気あふれるキャンペーンをご覧ください。
KFCの初のグローバルキャンペーンとなった当広告。
一体何がすごいのか?下記のOOHをご覧ください。
Finger lickin' not currently advised.
今は指を舐めることはオススメできません。
KFCは長年にわたって
「It's Finger Lickin' Good」(思わず指まで舐めたくなる美味しさ)を
タグラインにして広告を展開してきました。
しかし、このコロナ禍において、
「指を舐めることをオススメしない」と言い出したのです。
Caution: May cause finger lickin'.
ご注意:指を舐める行為を助長するかもしれません。
自社のチキンを食べることを、まるで危険な行為のように説明しました。
Lick fingers at your own risk. *Thumbs included.
指を舐める行為は、自己責任で。 *親指も含みます。
さらにこちらの場合は、
舐めてもいいけど自己責任であることを強調ています。
同時に発表されたCMでは、
はっきりと「IGNORE IT.(無視してください)」と述べ、
過去のキャンペーンを否定するメッセージを発信しました。
KFCが突如、なぜそんなことを言い出したのかというと、
もちろんそれはコロナパンデミックに起因しています。
「指を舐める行為を推奨する広告は今にふさわしくない」と、
KFCはステートメントの中で説明しています。
いわばブランドにとって財産とも言えるタグラインを否定し、
世界に向けてメッセージを発信したKFC。
コロナ禍において経営にも打撃を受けているであろうに、
お客さんを敬遠しかねないリスクを取ったキャンペーンは、
賞賛に値するのではないでしょうか?
今企業に問われているのは目先の利益ではなく、
中長期的にブランドを育てる顧客の信頼だということに
気づかせてくれる素晴らしいキャンペーンだと思いました。
災難続きの2020年に別れを告げる、バーガーキングの早すぎるクリスマスキャンペーン
- Company: Burger King
- Agency: David, Sao Paulo & Miami
- Country: USA
コロナに始まり、コロナに終わりそうな2020年。
オリンピックも延期され、
世界中のあちらこちらで不況が渦巻いています。
米・バーガーキングは、
コロナ禍の見えない出口を探している最中で、
溜まりに溜まったフラストレーションを少し和らげてくれそうな
ユーモア溢れるキャンペーンをスタートしました。
誰もが年の瀬を感じて幸せな気持ちになれる
クリスマスキャンペーンを、
なんと真夏のアメリカで展開することにしたのです。
クリスマスさながらの5ドルのミールセットを用意し、
お店のデコレーションもすっかりクリスマス気分に。
憂鬱な気分を早く終わらせ、次の年へと希望を繋ぐ。
そんな意味が込められた一足もふた足も早い真夏のクリスマスキャンペーン。
お店を訪れた人たちにも笑顔の輪が広がります。
おなじみのロゴも期間限定で、クリスマス仕様に。
今回のキャンペーンに限らず、
世界中で世の中の空気を巧みに掴んで、
次々とキャンペーンを展開するバーガーキング。
あらかじめて予定されたキャンペーンとは異なる、
ライブな感覚がお客さんを楽しませることに成功しています。
さぁ、今度はどんな手で私たちを楽しませてくれるのでしょうか?
子供だって、時にはサボりたい。香港のチュッパチャプスによる”逃避行”ポスター
- Company: Chupa Chups
- Agency: Cheil, Hong Kong
- Country: Hong Kong
チュッパチャプスと言えば、日本でもおなじみのキャンディー。
子供の頃に一度は食べたことがあるのではないでしょうか?
長い棒に丸いキャンディ、たくさんのフレーバーがあるのが特徴です。
この度、香港のCheilが製作したチュッパチャプスのために
製作した一連のポスターが世界の名だたる広告賞で評価されているようです。
それがこちらです。
首がまるでチュッパチャプスのように長く伸びた
子供たちの顔が印象的なこのビジュアル。
ミニチュアのような世界観で精巧に作られています。
それぞれ描かれているのは、
宿題と習い事(音楽)、そして家事(洗濯物)です。
今時の子供は、大人さながらにたくさんの
TO DOをこなさねばなりません。
そんな子供の毎日のタスクから逃避行するためのアイテムとして、
チュッパチャプスを描いているのです。
a sweet escape(甘い逃避行)
とシンプルなコピーがそっと添えられています。
デザイン部門でさえ、これだけ純粋なグラフィックの仕事が、
世界の大きなクリエーティブアワードで評価されるのは
大変珍しくなってきています。
そんな中で、ONE SHOWにD&ADを筆頭に、
世界でしっかり結果を残しているこちらの作品は、
まさに快挙と言えるでしょう。
先日ご紹介した”ラベルレスボトル”(下記参照)もそうですが、
まだまだ純粋なデザインの力でできることがあるし、
むしろ複雑化した社会においては、
かえってピュアな仕事が目立つのではないかなと思ったりもします。
ワインに余計なレッテルは不要!カナダの究極の”ラベルレス”ボトル
- Company: 13th Street Winery
- Agency: LG2, Toront
- Country: Canada
世界的なクリエーティブショーが、
オンラインジャッジ・表彰式に姿を変えて徐々に発表され始めています。
本日ご紹介するのは、久々に純粋なデザインで評価された作品です。
13th Street Wineryというカナダのワイナリーとタッグを組んだ
LG2が手がけたワインボトルが、
D&AD2020にてYellow Pencil(Product Design)と
Wood Pencil(Typography)を受賞しました。
黒いシンプルなラベルの上に、ドットで描かれたシンプルな説明。
年代とブドウの品種だけが刻印されています。
一見、普通のワインボトルに見えますが、
一体何がどう評価されたと思いますか?
実はこちらのワインボトル、
中にワインが入っている時に真価を発揮します。
ワインが注がれている状態の時には、ラベルレスになるのです。
つまり、中に何が入っているかはわからない状態です。
ワインと言えば「●●年の物が良い」
「□□はブドウ品種の中でも癖がある」などなど、
蘊蓄を語る人が多く、愛好家が多いことが特徴です。
そんな状態を鑑み、「先入観なしに純粋にワインを楽しんでほしい」と考えた
13th Street Wineryは、究極のラベルレスワインを実現したのでした。
その仕組みは至ってシンプルです。
エチケットはレイヤー構造になっており、
ドットの部分は瓶が透けてみえる状態になっています。
よって、ワインを飲み終えることで隠された文字が現れるというわけです。
壮大なキャンペーンではありませんが、
商品にまつわる強いインサイトを見つけ出し、
鮮やかなクリエーティブで表現されたラベルレスボトル。
D&ADの数ある優れた仕事の中でも確かな存在感を感じさせ、
複雑化した社会においてもデザインの力は色褪せないことを
教えてくれているような気がします。
↓こちらでフィルムもご覧になれますので、
ぜひ合わせて一度見てみてください。
瓶の仕組みがわかりやすく説明されています。