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上海在住の広告クリエイターが、嫉妬に値する世界の広告やアイデアを長らく紹介し続けています。(2012年〜)

世界のために、自宅隔離を楽しめ。Nikeがアスリートと共に語りかけた魂のメッセージ

  • Company: Nike
  • Agency: Wieden + Kennedy, Portland
  • Country: USA

 

コロナパンデミックの煽りを受けて、

我々一般人のみならず、世界中のアスリートたちもまた

試合が軒並み中止、自宅隔離や外出制限を余儀なくされています。

 

各界の一流アスリートたちが自主的に室内トレーニングの動画をUPするなど、

いかに外出制限を楽しみ、有意義にできるか?を世界中が模索している中、

世界的スポーツブランドのNikeは、

Twitterに次のようなメッセージを発信しました。

 

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"If you ever dreamed of playing  for millions around the world, 

now is your chance"

Play inside, play for the world.

Nike

 

"もしも、あなたが世界中の何百万人の為に

プレイすることを夢見たことがあるなら、今がそのチャンスだ。"

自宅隔離をプレイしよう、世界のためにプレイしよう。

Nike

 

外出制限に不平不満を言ったり、

自分勝手にルールを破って外出をしたりするのではなく、

きちんと自宅隔離をやりきる。楽しむ。

”自宅隔離をプレイする”ことこそが、”世界を救うことに繋がる”。

Nikeは制限された隔離環境をむしろ楽しむことで、

世界を共に救おうと世界中の全ての人々にメッセージを投げかけたのです。

 

世界中で活躍しているNike所属アスリートたちも、

賛同を示すために、こぞって同メッセージをSNS上で発信しています。

 

 

バスケットボール界のレジェンドであるマイケル・ジョーダン氏や、

サッカー界のカリスマ、クリスティアーノ・ロナウド選手も参加しています。

 

Nikeはこういったメッセージを投げかけるだけではなく、

自社のアプリ上では自宅でできるトレーニングコンテンツを無料公開するなど、

積極的に隔離を楽しむ為のサポートを行なっています。

 

このスピード感に加え、いかにもNikeらしい強くポジティブなメッセージ。

また、世界中の自社契約アスリートをメディアにして、

瞬時に伝え切るその力は流石としか言えません。

 

今企業として「何を売りたいか?」ではなく、

「何を伝えるべきか?」を考えて実行することが、

まさにコミュニケーションに携わる人間が考えるべきことであり、

企業活動において重要なファクターであると言えるでしょう。