IDEAFUL -ad from the world-

上海在住の広告クリエイターが、嫉妬に値する世界の広告やアイデアを長らく紹介し続けています。(2012年〜)

チャンピオンズリーグのチケットを賭けた、ハイネケンのドッキリプロモーション2013

  • Company: Heineken
  • Agency: Unknown
  • Country: Netherlands

 

オランダで行われたハイネケンのドッキリ型プロモーション。

 

ヨーロッパサッカー最大の祭典、「チャンピオンズリーグ(CL)」の

メインスポンサーを務めているハイネケンは、

毎年のようにこのCLをテーマにドッキリを行っているのですが、

今年の企画も極めて秀逸でした。

 

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場所はとあるオランダの家具屋さん。

複数の監視カメラが仕込まれて、準備万端です。

 

そこに置かれているのは、サッカーの試合で良く見る

「赤いプラスチックのベンチ」です。

通常は、15人くらい座れる椅子なのですが、

ここでは特別仕様のカップルシートになっています。

 

まー誰が見ても欲しがらなさそうな「イケてない家具」なのですが、

今回はこれを使って、ドッキリが始まるようです。

 

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まず、仕掛人の男性が登場。ルールの説明を受けます。

なんと、この赤いベンチを購入する許諾が彼女から取れれば、

チャンピオンズリーグ決勝戦のチケットを入手できるとのこと。

 

それを聞いてテンションの上がる仕掛人。

何も知らない彼女をうまく口説き落とせるのか?

戦いの火ぶたが切って落とされました。

 

すぐに勝負が決まってしまうのでは?

と思いましたが、どうやら心配無用のようです。

 

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「No!!!」

 

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「バカなんじゃないの?どこに置くのよ、こんなの。」

 

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「こんな悪趣味なの、絶対いらない!!」

 

見事に断られ続ける、男性チャレンジャーたち。

やはり財布を握る女性強しです。

こんな無用の長物、買ってもらうのは至難の業です。

 

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何人ものチャレンジャーたちが次々とマットに沈んでいったわけですが、

なんと、ついに彼女から許諾を得ることに成功した男性が現れました。

 

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すると、後ろにあったテレビがついて、

「CHAMPION」というテロップが表示されます。

 

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そして、とある謎の番組がスタート。

 

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なんと交渉の一部始終が録画されており、

キャスターらしき人によって懇切丁寧に解説されてしまうのでした。

 

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ドッキリに巻き込まれていたことを知ると、

思わず苦笑いする彼女。

そりゃそうですよね。

 

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見事、チャンピオンズリーグのチケットを入手し、

大喜びするカップルなのでした。

 

 

この一連のビデオを、おそらくPRの素材にして、

テレビに露出させていくようなプロモーションだったのではないかと思います。

 

去年からの潮流を組んでいるのだと感じていますが、

一発撮り映像で作り出す、”作られた感のない”ファクトに

主眼を置いた作品は、昨今かなり多い印象があります。

 

日本では、肖像権の問題等でなかなかそういった事例は見受けられませんが、

今までの”作られた”広告に対して、消費者がいかに冷めた目線で見ているか、

ということの裏返しだったりするのかなと考えていたりします。